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歯を失ったときの選択肢のひとつがインプラントです。インプラント治療をした歯では、硬いものもシッカリと噛めますし、あごの骨にシッカリ固定しているので、お食事中や会話の途中で歯がずれ落ちるという心配もなく、自分の歯に近い感覚で生活を楽しめる画期的な治療法と言えます。
でも、弱点もあります。それは、天然歯にはある「歯根膜」がないことです。
◆歯のセンサー&クッション『歯根膜』がない!
歯は、1/3が歯茎の上に顔を出して食べ物をシッカリと噛み、根元の2/3は歯茎の中で骨によって支えられています。そして、その骨と歯の間には「歯根膜」という薄くやわらかい膜が存在します。歯根膜には様々な役割がありますが、とりわけ重要なのが「食べ物の固さを感じるセンサーとしての役割」と「クッションとしての役割」。
ところが、歯根膜は抜歯と共に失われているので、インプラントをした歯には歯根膜の機能はありません。天然歯の場合は、歯根膜が食べ物の固さや柔らかさを判断して噛む力を調整し、歯や歯茎を傷つけないようにしています。
しかし、歯根膜のないインプラントでは、噛む力を加減する機能が失われている上、力を和らげるクッションがないので、歯や骨にダイレクトに力が加わり、インプラントが壊れてしまうことがあります。
また、骨には一定以上の外力が加わり続けると吸収する(溶ける)性質があるので、強過ぎる力がかかると、インプラントを支える骨が溶け出して、インプラントはグラグラになってしまうのです。
◆定期検診で噛み合わせチェック!
予防のためには、定期健診で早めに噛み合わせの異常を見つけることが何より大切です!
インプラントを健康に維持するためには、噛み合わせの調整が、自分の歯以上に必要なのです。